2022.07.04 23:40小説サンプル2(ライトBL)愛の言葉が思い浮かばない(BL) 好き嫌いかでいうまでもなく、圧倒的に好き。ただそれだけで、その気持ちを『恋』だと決め付けるのはどうかと思う。 俺がそう言うと、友人二人のうち一人は「まあそうだな」と頷いて、もう片方は何故か苦々しい顔で紙パックに挿したストローを噛んだ。「何それ、どういう表情?」「何言ってんだこいつって顔だよ。何言ってんだお前」「いや、だってさあ」「往生際が悪い」 続く言葉は、バッサリ。そう表現するに相応しい切り口。 その隣で、もう一人が「まあそうだな」と頷く。――コピペで喋るのはやめてほしい。「俺は二人のことも好きだよ」 わざわざ『嫌い』を持ち出さなくても、俺は二人のことが『好き』。 同じ言葉を使うのだから、俺の好きは『恋』...
2022.07.04 22:36小説サンプル1 (ライトホラー/冒頭抜粋) 子供は純粋な生き物だ。 落ちてるものをとりあえず食ってみたり、本音というナイフで大人の心を切り刻んでみたり。 目に見えるもの、耳に聞こえるものがすべてで、それが真実。落ちてたお菓子が毒だとか、建前という名の嘘だとか疑いもしない。 俺もそんな純粋な子供の1人だった。 天使のように無垢! とは流石に自称するにも無理があるけれど、世間一般的なレベルの、実に子供らしい子供だったと思う。土地柄(なんせここらは絵に描いたような田舎だ)、ちょっとやんちゃが過ぎる部分はあったけれどそれもまあ、子供らしさの範囲内だ。 いたずらをしては怒られて、妙な遊びで怪我をして。そんな子供時代。 妖精的な何かが見えてもおかしくはない。 そう。「視えた」んだ。 今となってはもう、気...